ベンチマークとの戦い #6
実に1年半ぶりのベンチマークです。
●久しぶりにパーツ一新!
最近はCPUもいろいろ発売されていますが、1年半経った今もやはり最速を誇っているのはIntelのPentiumU。僕もコストパフォーマンスにひかれてCyrixのMU-300を導入してみたりもしましたが、結局音楽をやる人間としてはとても満足のいかないスピードでした。
しかしやはりPentiumUを買うとなると財布に響きます…。それでも最近は随分安くなってきましたが、ほんの数ヶ月後にはゴミになるようなものに何万円もつぎ込むのは、やはり気がひけます。
そこで今回は、最近話題(?)のCeleronクロックアップに挑戦することにしました。なんでも、キャッシュ付きCeleronは同クロックのPentiumUと比べてもほとんどパフォーマンス落ちがなく、ほとんどの環境で450MHz動作が期待できるとのこと…。というわけであまり何も考えずに買い揃えたパーツは以下の通りです。
| とりあえず買い揃えたパーツ |
| CPU | Intel | Celeron 300A(リテール) |
| Memory | ? | PC-100対応SDRAM 128MB CL=2 |
| Mother | AOpen | AX6BC |
| Video | Diamond Multimedia | VIPER V550 PCI |
CPUはクロックアップ成功例が多数報告されているCeleron 300Aを選択しました。目標は450MHz動作です。メモリは将来性も考えて、PC-100対応SD-RAMのCL2のもの、さらにその中でもベースクロック133MHzで安定動作するという、評判の良いものを選択しました(値段は最安値+6000円くらいしましたが…)。Motherは高機能かつ評判のいいAOpenのAX6BCを、VideoはRIVA TNT搭載のVIPER V550を選択しました。何故かAGPではなくPCIですが、これは単に間違えて買ってしまったためです(T_T)。ま、古いマシンにも流用できるし、AGPはまだ店頭に並んでなかったみたいだし…ブツブツ。
●とりあえず300MHzで動作
まずは300MHzでの動作確認です。結果はOKで、当然の事ながら、非常に安定して動作しています。ただ…問題もありました。恐らくマザーと他のパーツの相性だとは思うのですが、何故か電源を入れても起動せず、その後リセットボタンを押して始めて起動するのです。う〜ん、かなりイヤな現象(笑)。
原因が分からず悩んでいたところ、Celeronクロックアップに最適と言うマザーの噂を耳にしました。ABITのBH6というマザーです。なんでもこいつは電圧設定をBIOSから行えるとのこと…。
最近のIntelのCPUは、CPUのベースクロック、内部クロック倍率、CPU電圧の情報まで持っており、普通のマザーボードでは、これらは自動的に設定されてしまいます。つまり、普通のマザーボードは、基本的にクロックアップができない構造になっているのです。これらのマザーでクロックアップするとなると、CPUのピンや抵抗をマスクしたり、ショートしたりという、CPUに対するちょっとした改造が必要になってきます。
僕が買ったAOpenのAX6BCでは、ベースクロック、内部クロック倍率については、リミッターを解除し、しかもBIOSのメニュー上で自由な設定が行えるようになっているのですが、ABIT BH6のようにCPU電圧の設定までは行えません。つまり、電圧を変更したければ前述したように、ピンのマスクや抵抗のショートを行わなければならないのです。
というわけで、クロックアップを試す前に、思い切ってマザーを買いかえることにしました(!)。
●ABIT BH6でクロックアップ!
BH6に変えると、先ほどのうまく起動しない問題も解決したので、調子に乗っていきなり450MHzにしてみました。まずCPU電圧をデフォルトの2.0Vで起動…。結果はNG。Windows 98の起動画面で完全にハングアップしてしまいます。くそー。次に2.1Vで起動…。またまたNG。募る不安…。次に2.2Vで起動…。これでOK!。見事にWindows 98は起動し、HDBENCHや、Superπも全く問題無く動作します。噂通り、本当に簡単にクロックアップできてしまいました…。
ところが、ずっと使っているうちに、時々妙な動作をすることがわかりました。普通のアプリを使っている場合には全く問題無いのですが、重い3D表示を行うと、時々アプリが落ちるようになったのです。具体的には、VIPER V550付属の「MoterHead」というレースゲームや、ベンチマークソフト「Final Reality」で起こります。う〜ん、ヤバイ。クロックアップ失敗か?ドキドキ(笑)
こうなると後は元のクロックで動作させるか、CPU関連のいくつかの設定を遅く設定してみるか、さらに電圧を上げてみるかしかありません。ここまで来て遅い設定にするというのも気がひけますので、最後の望みをかけてCPU電圧を2.3Vまであげてみました。
結果は、非常に安定して動作しています。この設定にしてからというもの、妙な動作をしたことは一度もありません。よかった…(安心)。というわけで、今回のクロックアップ、見事に成功しました。MMX Pentiumが250MHzで動かないとか嘆いていた時期が懐かしい!(笑)。
●ベンチマーク結果
というわけで喜びのベンチマークです!今回のベンチマークソフトには、比較的結果報告の多く見られるHDBENCH Version 2.61を使用しました。結果は以下の通りです。
★ ★ ★ HDBENCH Ver 2.610 ★ ★ ★
使用機種
Processor Pentium II 451.3MHz [GenuineIntel family 6 model 6 step 0]
解像度 1280x1024 65536色(16Bit)
Display Diamond Viper V550
Memory 130,084Kbyte
OS Windows 98 4.10 (Build: 1998)
Date 1998/11/ 3 8:41
SCSI = Diamond Multimedia FirePort PCI SCSI Host Adapter
SCSI[X]=Adaptec AHA-2940U/AHA-2940UW PCI SCSI Controller
HDC = Intel 82371AB/EB PCI Bus Master IDE Controller
HDC = プライマリ IDE コントローラ (デュアル FIFO)
HDC[?]=セカンダリ IDE コントローラ (デュアル FIFO)
A = GENERIC NEC FLOPPY DISK
CD = GENERIC IDE DISK TYPE46
EF = QUANTUM FIREBALL SE4.3S Rev PJ09
GH = SEAGATE ST39102LW Rev 0004
I = TEAC CD-ROM CD-532S Rev 1.0A
J = TEAC CD-R55S Rev 1.0F
ALL 浮 整 矩 円 Text Scroll DD Read Write Memory Drive
20767 36440 28916 43951 4626 15314 250 37 18027 18618 23549 G:10MB
まあ、HDBENCHに限った話かも知れませんが、僕の予想をはるかに上回る結果です。整数演算速度、浮動小数点演算速度共にPentium U400MHzを超えています!。実際MSSでその効果のほどを試してみました。MU-300と比べて、同じデータの再生ではCPU負荷率が本当に半分になってしまいました。う〜ん、ここまで変わるとは…。
HDDのRead Writeが異様に速いのは、SeagateのCheetah 9LPを使っているためです。このHDDは噂の10000回転HDDで、転送速度だけでなくシークタイムも高速なのでHDRには最適です。
●結論
というわけで、ABIT BH6とCeleron 300Aの組み合わせ、大成功でした。もちろん万人に推薦するわけではありませんし、この記事を読んでやってみてできなかったからと言って何の責任も負いませんが(お約束の断り書き)、成功する確率はかなり高いと言えると思います。
この後、さらにもう少しだけ速くした463MHzでも試してみたのですが、3D系のソフトで不安定になるので元に戻しました。不安定になる原因としてリテール版Celeron付属の貧弱なCPUクーラーによる熱暴走が考えられますので、バルク版のCeleronAともっと冷えるクーラーの組み合わせや、複数のクーラーを組み合わせた徹底的な冷却などに挑戦すれば、まだまだクロックアップの余地がありそうです。
実際ネットでCeleronAのクロックアップ報告を読んでいると、オーバー500MHzどころかオーバー600MHzの結果まで上がっていたりします。いくらCeleronAとはいえ600MHzで動作すると最新のPentiumUXeonでもかなわない様子で、クロックアップの面白さを感じさせてくれます。また、Celeronも少し面倒な改造をすればDual動作可能なようです。少ない出費で最高のパフォーマンスを得たいと思う人は試してみる価値があるかもしれません。
これらの情報はサーチエンジンで「CeleronA」、「Dual Celeron」などのキーワードで検索すると大量に出てきます。
それでは、最終的なパーツと、その他のベンチマーク結果を載せたいと思います。
| 最終的なパーツ |
| CPU | Intel | Celeron 300A(リテール) |
| Memory | ? | PC-100対応SDRAM 128MB CL=2 |
| Mother | ABIT | BH6 |
| Video | Diamond Multimedia | VIPER V550 PCI |
かかったコストは、マザーとCeleronAだけなら40000円以下。PC-100対応メモリを入れても60000円程度で済みます。ここまで安いと、K6やMUを使っている人にもかなり魅力的にうつるのではないでしょうか?
後から分かったことですが、このBH6というマザーボードは他のマザーボードと比べてもクロックアップ耐性がいいようです。同じCPUでも、BH6の方がクロックアップできたという報告をあちこちで見かけました。
ただ、AOpenのAX6BCに比べると、安いこともあってかなり低機能です。基本的なスペックはPCI×5、ISA×2(内共有1)、DIMM×3と、変わらないのですが、AX6BCにあってBH6に無い機能として、SB LINK、IrDA端子、Wake up on LAN、Wake up on modemの対応などがあります。まあ、どれも僕にとってはどうでもいい機能ですが…。また、AX6BCは内部クロック倍率が8倍まで設定できたりします(133MHz×8倍に設定すれば、1GHzを超える設定も可能…)。
Superπ
| CeleronA 450MHz | MMX Pentium 225MHz |
| 1.6万桁 | 000時間 00分 02秒 | 000時間 00分 04秒 |
| 3.2万桁 | 000時間 00分 04秒 | 000時間 00分 10秒 |
| 6.5万桁 | 000時間 00分 09秒 | 000時間 00分 22秒 |
| 13万桁 | 000時間 00分 22秒 | 000時間 00分 51秒 |
| 26万桁 | 000時間 00分 51秒 | 000時間 01分 58秒 |
| 52万桁 | 000時間 02分 03秒 | 000時間 04分 26秒 |
| 104万桁 | 000時間 04分 12秒 | 000時間 10分 00秒 |
| 209万桁 | 000時間 09分 23秒 | 000時間 22分 10秒 |
Final Reality
メルコベンチマーク
| CeleronA 450MHz VIPER V550 PCI PC-100 SDRAM 128MB CL=2 Cheetah 9LP 9.1GB TEAC 32x CD-ROM |
MMX Pentium 225MHz Power Window DX/4MC EDO 50ns 64MB Fireball ST IDE 4.3GB 6x PD |
| 総合評価 | 2664% | 887% |
| スクロール | 3991% | 964% |
| 画像編集 | 1412% | 1067% |
| 図形描画 | 6830% | 1469% |
| CPU | 1947% | 1092% |
| メモリ | 2658% | 746% |
| ハードディスク | 1100% | 629% |
| CD−ROM | 711% | 242% |