●シャッフル系の打ち込みは3連符+クオンタイズで
普通のシーケンサーならグルーブorシャッフルクオンタイズを使えば済むのでSSLを使った場合に限られるかも知れませんが、ステップレコーディングで3連符にして打ち込むと(ところがなかなかはじめての人にはこれが難しいらしい。打ち込む感覚をつかむととても楽なので、がんばってマスターして下さい)タッカタッカというリズムが簡単に作れます。さらに、これに3連符じゃないクオンタイズを何パーセントかかけ、シャッフルしてない状態に近づけると、もう少し凝った感じになります。
●ブレイクビーツっぽくしたけりゃスネアの16分打ち
また「バーカ」とかいって戻るボタン押されそうですが、僕はこの手をしょっちゅう使います。具体的にどのようにするかというと、アクセント部分だけベロシティーの値を大きくするように16分音符を打ち込むのです。このテクニックは、DTMページのSleeping Emotion、95049900、などで使っているので、どうぞその効果を確かめて見てください。
●跳ねた感じのポップスの場合
僕の場合、動かしまくります。このテクニックは、My Precious、96052600などで使っていますが、ポイントは全体のリズム感をリズムパートに頼らず、ベースで導く事です。
●シンセ中心の曲の場合
僕の場合、オクターブでシーケンスのようなベースを打ち込みます。このテクニックは95100001、96052000、96071000などで使っています。
●特徴的なフレーズで主張あるベースパートを
特にR&Bなんかはそうですが、日本では軽視されがちなベースパートも主張あるフレーズを奏でさせることで生きてきます。僕はけっこうこれに気を使っていて、Crafty Lady、96062500なんかでこのテクニックを使っています。
●バックには必ず白玉コード
全体を埋めるにはこれが一番有効でしょう。パッド系の音でコードを弾くだけなのですが、これは、特に弾き方をあれこれ考える必要はなく、コードをずーっと伸ばして弾いているだけで(それを入力するだけで)いいのです。うーん、楽ですねえ。というわけで僕はこのテクニックを全ての曲で使っています(イヤーン)
●基本でしょう。アルペジオ
最近はアルペジエーターなるものを装備したキーボードが多いですよね。まあ、それは関係ないんですけど、これはつまり16分音符で、ある一定パターンのアルペジオをその時のコードの構成音で打ち込むのです。キレをよくしたい場合は、ノートのデュレーションを短くするのも手でしょう。また、コントロールチェンジ10番で絶えずパンニングさせるとバランスも考えなくていいわけで、非常に楽です。このテクニックは96051600、96030008など、特に旅人がいるで使いまくっています。
●コードのルート音をパワーギターで
もう、そのままですが、パワーギターは元々複雑な音なのでいい感じでオケを埋めてくれます。ポイントはあまりパワーギターだと分からない程度のボリュームにすることです。分かっちゃうと、本当にギターパートになっちゃいますからね。このテクニックは95049900、96052600などで使っています。
●フィルでオケヒット
例えば、Bメロからサビにうつる時のフィルで、リズムに合わせてコードのルート音をオクターブでオケヒットを打ち込むのです。フィルでは全パートが盛り上るとおもうので、オケヒットを感じさせないくらいの音量にすることができると思うし、それがミソでもあります。このテクニックは96052600、96061100、96062500、96080801など、比較的最近の曲で多用しています(あー恥ずかしい)。
●白玉コードを打ち込むのも面倒な人へ
ある程度完成したピアノパートなど、コードを持ったパートが存在する場合は、そのままそのトラックをコピーして、パッドに音色を変えます。ここまでなら誰でも思い付きますが、さらに小節の頭にダンパーペダルON、最後あたりにダンパーペダルOFFを入れるのです(なんと強引な)。これでいとも簡単にコードパートが出来上がってしまいます。しかし、元のパートが複雑な演奏をしていればしているほど、同時発音数を食い、フランジングし、不協和音になってしまうことをお断りしておきます。
●ピアノにレイヤーしてゴージャスに
一つ前と似ているのですが、ある程度完成したピアノパートがあればこれにレイヤーを加え、あとコード、ベース、リズムパートがあればバラードは完成してしまいます。レイヤーする(重ねる)のは、リリースの長く、倍音にクセの無いベル系やファンタジア、ブライトネスの1オクターブ上の音、そのままピアノの音をオクターブしたり、他にはさっきも書いたパッド系の音を重ねるのもいいでしょう(さっきとちがうのは、ダンパーは入れない)。これで、みるみるオケが埋まります。このテクニックは、True Heart、Eternalなどで使っています。
●レイヤー、レイヤー、レイヤー!!
また戻るボタンを押されそうなテクニックですが、基本的にアタック感の弱い音色(強い音色だとアタック感がぼやけたり、変になる)、特にパッド系や、オーケストラ音色(もともとレイヤーするのが当たり前)は、発音数の限界までレイヤーして大丈夫です(まあ、1台の音源でやるとMIDIが渋滞して発音が遅れるという問題も出てくるが)。もちろん、同じ音色でレイヤーするとフランジングしてしまうので、似ているけど別の音色を選ばなければなりません。注意しなければならないのは、レイヤー音色はボリュームを大きくしてしまいがちなのと、レイヤーした各音色間のバランスをとるのが難しい事です。しかし、うまくやれば本当に全体がゴージャスになります(それはあたりまえか)。
●パンポット違いでオクターブ
シーケンスでもバッキングでもリフでも、あるパートが完成したら、それをパンポット0(一番左)から鳴らし、そのオクターブ違いをそのままパンポット127(一番右)からならして見ましょう(もちろん、逆でもよい)。妙なステレオ感がでるし、両端から発音するのでバランスを考えなくていいし、非常に楽です。応用パターンとして、単に音色の違うものを鳴らしたり、コード構成音の一つ下の音を鳴らしたりするというのもあります。このテクニックは96051600などで使っています。
●高音であまり動かないストリングス
これも僕の定番になっている逃げの一手なんですが(^^;もうこれは聞いてもらうのが一番分かりやすいと思いますので、TrueHeartやDream Againなど、聞いてみてください。
●ディストーションギターには多くの音色を使う
1パートで頻繁にプログラムチェンジしても、音色の数だけパートを割り当ててもいいのですが、ディストーションというのは特に音色が変化する楽器です。バッキングの時はパワーギター、ロックリズムを使うといいでしょう。低音で、少し複雑な単音フレーズにはディストーション系の音がいいでしょうし、ソロではオーバードライブとハーモニクス音を使い分ける必要があるでしょう(本当はオーバードライブはオーバードライブでディストーションとは別物なのだが、SC-88の場合ディストーションはローフレットで、オーバードライブはハイフレットで弾いたような音になっている。ちなみにこれはSC-88Proでは改善されていた)。また、ピッキングスクラッチや、アコースティック系のギターの場合はフレットノイズを入れる事でさらに生っぽくなります。
●Bメロをちょっと変えて間奏に
間奏って、結構作るの面倒じゃないですか。そこで!!Bメロをそのまま持ってきて、ボーカルライン(メロディー)を抜き、新しいパート(ソロなど)をちょちょいと加えるのです。これで完成(爆笑)。なにしろ元がBメロなので後のサビへのつながりもバッチリです。このテクニックは(テクニックと言っていいのか?)96071000、96080020で使っています。
●ブラスでバッキング
これもよく聞きますが、3度から5度のブラスのフレーズをリズミカルに構成したバッキングを使えばあら不思議、特にダンス系の曲にはほとんどマッチしてしまいます。ユーロビートなどではシンセ音でやると合いますね。このテクニックは96071000、My preciousなどで使っています。
●エレピやクリーンギターでリフ
これも簡単。エレピやクリーンギター、オルガンで簡単なリアルタイムフレーズを加えれば、たとえ他のパートがステップレコーディングばかりの味気ない演奏でもかなり聞こえがよくなります。これは本当に適当でいいのですが、2つ入れると変になるので数入れるのは不可能です。ですから少し気を使った方がいいかもしれませんね。このテクニックは96052600、96070801、96082000などで使っています。
●単調なシーケンスもうにょうにょさせれば生き返る
SC-88以降に限られますが、最近非常に多用するテクニックです。Saw系、特にTB-303のシーケンス、それは、同じ音を16分で鳴らしているだけのものでも、オクターブが絡んでいるだけのものでもいいのです。これにコントロールチェンジ74番のカットオフをリアルタイムにいじってやり、うにょうにょさせるのです(レゾナンスのかかり具合はコントロールチェンジ71番で調整できます)。これもとりあえず聞いてみてください。95049900、96082000のBメロや、96070801のイントロのギターなんかもそうですね。
●シンセのコードをパンで飛ばす
こういうことをできるジャンルはかなり限られてきますが、95100001、96010017、これはコードじゃないですけどSleeping Emotionでもやってます。また、95049900では、オケヒットを飛ばしてます。
●リード、ソロに使えるいろいろなテク
例えば、ポルタメント。ポルタメントとは、前の音から次の音に音程をつなげるものですが、使い方はまずコントロールチェンジ65番に127を送りポルタメントをONにし、コントロールチェンジ5番でポルタメントタイム(音程が動く時間)を調節します。これを使うとシンセのソロなどがぐっと引き締まります。このテクニックはSilentLove、ソロではありませんが、96071000でも使っています。
次にビブラート、これはもう、誰もが使っていることとは思いますが一応書いておきますと、ギターソロ、シンセソロなどで、各ノートの発音直後にモジュレーション(コントロールチェンジ1番)の値を上げてやるのです。すると、音にビブラートがかかり、伸びのある、リードらしい感じになります。
●音色は変えまくれ
やっぱり、プログラムチェンジは最初に1回だけというのでは、曲中16音色しか出てこないわけで飽きてしまいます。これは、統一感を求めると矛盾してしまうのですが、例えばパッドには3音色くらい使い要所要所で使い分けたり、フィルでは普段はなっていないフレーズを鳴らしたり、まあそういうことです。少なくともAメロとBメロで使っている音色が全く同じというのでは音楽的にはちゃんと展開していても聴覚的に飽きてしまいます。曲全体でいろんな音色が入り乱れるようにすると何回聞いても飽きないデータができやすいのです。
●主張ある場所を鳴らすときは、そこだけパートの音量を上げろ
これも当たり前といえば当たり前。曲を作っていれば誰でも「ここを聞いて欲しい!」というアイデアのこもったところがあるはずです。そのパートの主張したい部分だけを、バランスを重視した場合より少し大きめにベロシティー、もしくはボリュームを設定してみましょう。聞く側に作る側の聞いて欲しいところをより分かりやすくしておくことで、聞く側が受ける感動も大きくなりやすいのです。
●エレピ、ギター、シンセ音、パッドにはコーラス
ひきつづき定番パターンですが、これらの音には適度なコーラスをかけてやると非常に聞こえがよくなります。SC-88の場合どの程度かけるかを書きますと(コントロールチェンジ93番)、エレピ、ギター、シンセ音が20〜40、パッドは40〜64くらいですね。あらかじめステレオになっているパッドにはあまり多くかける必要はありません。また、リバーブもコーラスもかけるととても音がこもるので、わざとこもらせたい場合以外は両方深くかけないようにした方がいいでしょう。
●リード、ソロ、シーケンスの一部にはディレイ
これはSC-88以降の音源での話になりますが、シンセリード、ギターソロなどは、コーラスと同時にディレイを16〜24くらいかけるといいでしょう。リバーブのように音が奥に引っ込まないのに響いた感じになってくれるところがミソです。また、シーケンスも場合によってディレイが効果的なこともあります。まあ、どんな場合かって言うのは96010006、96052000でも聞いてみてください。また、ボーカルの入る曲をMIDIで再現する場合、ボーカルパートにかけるというのもいいでしょう。
●Saw系のシーケンスにはフェイザー
なんというか、レゾナンス&カットオフ変化を作るのが面倒だという人は、アナログシンセで言うカットオフのLFOのレイトに相当する値をフェイザーのレイトに指定し、かなり深い設定でフェイザーをかけてみましょう。まったく効果は違うのですが、シンセらしいということで似たような効果を得る事ができます。さらにオートパンをかけられるなら、それもグー。
●シェルピングイコライザーで18kHz以上を思いっきり上げる
最近はやりの(もうブームは去ったかな?)ドンシャリ感が欲しい人は、イコライザーのハイをシェルピング、18kHzにして極限まで上げましょう(18kHzに設定すると、普通の音にはほとんど影響がない。ここがミソ)。これでハイハットがチリチリいってかなりそれっぽくなります。でも、あまり元々ハイの成分が多い曲だと単にキンキンして聞きづらくなってしまうので注意。あと、僕がよく使うイコライザのテクニックなんですけど、キックの中域を上げるとアタック感が出て固い感じになります。
●16パートのデータを作るときでも32パート使う
32パートある音源を使っている場合に限った話ですが。やはり16パートでは少なすぎると感じている人も多いと思います。そこで、まず最初は32パートで作り、曲作りの最後の段階で最初の16パートの空いている場所に後の32パートを挿入していくという方法を使います。こうして、16パートをフルに稼動させることで、32パート分くらいのデータは再現できるのです。96080100、96082000など、最近の曲はすべてこの方法で作っています(データを見ると曲中でも頻繁にプログラムチェンジなどを行っているのが分かると思います)。
ふううううううう・・・・・・・・。いざ書いてみるとかなりの量になりましたね。おそらく、まだまだ書き忘れたテクニックもあると思いますので、思い出したらまた書こうと思います。しかしこれって、1冊本が書けるだけのネタじゃないですか?そうだ、CD-ROMにSSLと僕のMIDIデータつけて本にしませんか→出版関係の人。ただし、僕はこの文章とSSL、MIDIデータを提供するだけで、あとはほとんどお任せです。うひょうひょー。印税は店頭価格の5%以上ってことでよろしく。