Windows NT4.0を検証


 ふとしたきっかけでこのたびWindows NT4.0を導入しました。というわけで、この新OS、NT4.0を検証したいと思います。

インストールは案外楽
 インストールした感じですが、通常のフロッピーディスクからセットアップするのではなく、95上からセットアップすると大容量ドライブを継承してくれるので、かなりすんなりインストールできます。最初の方のセットアップはDOS窓で行うのですが、最初にセットアップに必要なファイルを一気にハードディスクにコピーしてくれるので、95をインストールした時のように事ある毎に待たされるという事もありません。途中、ファイルシステムにNTFS(後述)かFATを使うか聞いてきますが、今のところほとんどの人は95を手放す訳にはいかないと思うのでFATのままにしておく場合の方が多いでしょう。
 その後マシンを再起動して、今度はGUIのセットアップに入ります。95の時はPlug&Playがあるからなのか、とても時間がかかりましたが、ここでのセットアップも非常に快適で、時間もほとんどかからないといった印象です。まあ、ネットワークなどを同時にインストールする場合はそれなりに時間と手間がかかりそうですが。そうそう、WindowsNTはまだPlug&Playに対応していないものの、モデムやディスプレイアダプタは自動で認識してくれます。

やはり弱いマルチメディア
 というわけで最初のセットアップは簡単なんですけど、NTですからサウンドカードなどのドライバは自分で組み込まなければなりません。僕の場合はSound Blaster AWE32とCard D Plus、8Port/SEを使っていますが、このうち、後の2つはNT用のドライバなんて存在せず、NT上での使用は諦めるしかありません(T_T)。この辺はメーカーの対応を待つしかないんですけど、まだ95用のドライバも出てないのに(3.1のドライバを使うようになっている)、はたしていつ頃NT用のドライバを作ってくれるのか(または、作ってくれないのか)、早くなんとかして欲しいと思います。
 さて、Sound BlasterのドライバはPnP対応版がNTのCD-ROMに入っていますが、僕のは一世代前のカードなので、クリエイティブのページに行って最新版のドライバを探してくる事にしました。すると、見つけたのは、Sound Blaster AWE64用のNT4.0専用ドライバ。どうやらこれは僕のカードにも使えるようです。早速、ダウンロードしてみたものの、95と違ってNTのコントロールパネルには「デバイス」がありません。さてさて、どこからドライバを組み込むかというと、「マルチメディア」です。ここの最後のページから追加を選んで、ファイルを指定。無事Sound Blasterは使えるようになりました。ここで始めてNT4.0の起動音、終了音を聞いたわけですが、なかなかゴージャスでいい感じです。

ショック!95の圧縮ドライブが見えない
 これは知りませんでした。NTは95の圧縮ドライブに対応していないのです。僕は、ドライブCの一部を使用して圧縮ドライブを作り、データや追加ソフトは全てそこに入れていたので、これが見えないとNT上からは95で使っていたソフトやデータが何も使えません。今はPDを介してデータの受け渡しをしていますが、全く不便な状況です。これからNTを導入しようとしている人で、95の圧縮ドライブを使用している場合、特にドライブ全体を圧縮している場合は、まずハードディスクをどうするか考えたほうがいいでしょう。もちろん、NTを圧縮されているドライブにインストールすることはできません。

優れたファイルシステム「NTFS」
 NTは、NTFS(NT File System・・多分)という、大変優れたファイルシステムに対応しています。これは、現在Windows95やDOSで使われているファイルシステム「FAT」の問題を完全に解決し、ファイルシステムに対するあらゆる要求に対応したもので、これを使う事によってユーザーは様々な恩恵を受ける事ができます。例えば、FATでは4GBが限界だったファイルサイズが(まあ、一般人がこのサイズのファイルを使う事はないと思いますが)64GBになったり(ただし、その場合はクラスタサイズを大きくする必要があるみたい)、95の圧縮ドライブの用に大きな一つのファイルをドライブとして見立てた圧縮とは違い、ファイル単位での圧縮が可能になっていたり(これはかなり便利)、他にもNTらしくセキュリティー機能をサポートし、アクセスできるユーザーを設定できたりするわけです。さらに、最近のハードディスク(1G以上)は、FATでフォーマットすると1クラスタが32KBや、64KBになり、たとえ1バイトのファイルでも1クラスタを使用してしまうので事実上ハードディスクを64KB(1クラスタ64KBの場合)使用してしまうわけですが、この点NTFSなら1クラスタが最低2KBになるとのこと。これで今までのように、1GBのハードディスクで全ファイルを足しても600MBくらいしかないのに、空き容量が50MBもないといったような、とんでもないハードディスクの無駄遣いは避けられます。
 ところがところが、そんなNTFSにも問題はありまして、このNTFSは今のところ同じコンピューター上ではNTからしか見る事ができないのです。つまり、1台のマシンにWindows95、DOS、NTをインストールする場合、NTFSでフォーマットしたドライブ(パテーション)はNTからしか読めない事になります。ですから、現在Windows95などを使っている場合、NTFSに移行するには無理があるかも知れません。しかし、将来的にはWindows95の方が、NTFSに対応するという話もあるので、そうなってしまえばほとんどの人が気兼ねなく以降できるようになると思います。あと、NTFSはスピードもFATにくらべて多少劣るようです。これはクラスタサイズが小さい事や、いろいろな事に対応している分、しょうがない事かもしれませんし、将来的には大した問題じゃなくなるでしょう。

Win95よりも速い!?
 これは、結論を言ってしまえば本当に速いのです。NTといえば、グラフィック処理が重い(そのため、高速なグラフィックを要求するアプリのためにOpenGLというのも用意されていた)、メモリを大量に消費するなどのイメージが強いですが、前者は今回GDIの位置づけがこれまでのNTとは変わったらしく、Windows95と変わらない高速描画を実現しているようです(DirectXにも対応しているらしい)。実際、僕が95用に作ったゲーム(ほとんどBitBltで描画)も問題無く快適に動作しました(むしろタイマーが正確な分、NTで動かした方が速かった)。また、メモリも確かに多く食いますが、僕の環境(48MB)ではかえってスワップが減ったように感じます。確証はありませんが、これは、NTのメモリ管理が95と違っていることなどが原因ではないかなと考えています。
 他に速くなったと感じたのは、アプリケーションの起動、特に2つ以上のアプリを一気に起動する(使うのではなくて、立ちあげる)時です。あまり2つのアプリを同時に立ちあげる事はないかもしれませんが、インターネットエクスプローラーとメールソフトを同時に立ちあげるといったような状況を想像して下さい。95上でこれをやると、片方づつ起動した場合より遥かに多く(2倍程度じゃない)時間がかかりますが、NTだとけっこうすんなり起動してくれます。また、2つ以上のアプリを使う場合も、95の場合やっぱり2倍以上遅くなっているように感じますが、NTだとそんなに気になりません。このあたりは、完全32bitOSであることや、マルチタスクがよりしっかりしているからかも知れません。
 でもやはり、メモリは95より必要らしく、メモリ使用量をモニターしてみると、起動時で28MB、インターネットエクスプローラーを立ちあげた状態で38MBに達します。これは、40MBもしくは48MBがNTを普通に使うのための必要最小限のメモリであることを意味するわけで、この数字は明らかに95より多くなっています。同時にこれは、NTにとってメモリの増設は大きな意味があるということも表しているのではないでしょうか。

MIDI再生が不安定・・
 ご存知の方も多いかと思いますが、95のMIDI再生は、内部的にはほとんど完全に16bitルーチンを利用していて、逆に32bitでのMIDI再生は不安定でほぼ不可能だったわけですが(StreamAPIを使えば安定するが、あれも内部的に16bit)、NTは全てが32bitであるはずなのでMIDI再生も32bitで組まれていることと思います(未確認)。そこで、早速メディアプレイヤーでMIDI再生を試みたわけですが、・・不安定です。普通に再生している分には大丈夫なのですが、途中でディスクアクセスなどをすると、一時的にテンポがくるったように聞こえます。95や3.1ではこんなことはなかったので、やはり今のところ32bitでは完全なMIDI再生は無理ということなのでしょうか(もしこれがNT上で可能だとしたら、Music StudioはNT専用として作ろうとも考えている、今は作ったとしても先述したマルチメディア関係のドライバがないためほとんど使い物にならない可能性が高いが、将来を見越して)。これでは、MIDI作品をメディアプレイヤーで再生してMDなどに録音するという程度の作業も、いつ演奏がくるうか分からないNT上では恐くてできませんからね。

 今のところ、気付いたのはこれくらいです。例によって、また何かあったら書こうと思います。NTもPlug&Playに対応する予定があったり、将来的にはNTと95の路線は一本化するらしい(MSNのActive Christmasにそんな記述があった)ので、これからもMicrosoftのOSからは目が離せません(使っている以上、あたりまえか・・)。僕の要望は「タイマーを完全にして〜」・・それだけです(もちろん精度も1msやそこらでは不満)。マルチメディア関係のメーカーさんにも、早く32bitドライバを用意して欲しいですね。
 それではまた。