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HTPCに挑戦 #1 WinDVD+ffdshow+ZoomPlayer

プロジェクターを買い換える前に色々調べていた時、HTPCという馴染みの無い言葉に出会いました。HTPCとはホームシアターPCの略で、パソコンを使ったDVDの高品質な再生を目的としているようです。

何でも高品質なスケーリング(解像度の変換。例えばDVDの720×480ドットの絵をプロジェクターの1280×720ドットに合わせて変換)をパソコンに行わせることで、一般的なDVDプレイヤーと比べて高画質な再生ができるそうです。確かにプロジェクターはコストの大半がパネルや光学系に割かれていて、効果がアピールしにくい割にコストのかかるスケーラーにはお金をかけていないかもしれません。

ただ、今やDVD発売当初とは異なり、高画質な映像ソースといえばデジタルハイビジョン放送。私もここ2年ほどは全くDVDを買っておらず、今更DVD?…と思うといまいちHTPCへの踏ん切りがつきませんでした。ところが、そんなことを考えていたら見事に普段使っていたDVDプレイヤーが壊れてしまい!(厳密には使おうとしてもなかなか電源が入ってくれないという症状)もうこれはHTPCをやれということに違いない、ということで、この機会に挑戦してみました(笑)。

使ったPCは元々音楽再生&録画用パソコンとしてリビングに設置しているもの。スペック的にはPentium 4 2.6C、メモリ512MBとごく普通、サウンドカードだけは音楽再生用PCらしくECHOのGINA 24(96k/24bitのアナログアウト×8と、光、同軸の各デジタル出力搭載)を積んでいます。

使用ソフトは、少し調べてみた結果画質がよさそうな印象を受けたWinDVD 6Platinum、使うレンダラやフィルタやの組み換えが簡単にできるZoom Player、スケーラの性能が良いらしいffdshowです。

それぞれのソフトの役割を簡単に解説します。WinDVDはそれ単体でDVDプレイヤーとして動作するソフトウェアですが、今回はこのうちDVDのデータを読み込み、映像に変換するレンダラの部分のみ使用します。ffdshowは、様々な機能を持ったDirectShowフィルタのセットで、今回はこのうち映像を高い解像度まで拡大するフィルタを利用します。Zoom Playerは使用するレンダラやフィルタを自由に指定できるメディアプレイヤーで、WinDVDのレンダラと、ffdshowのフィルタを組み合わせた再生を行うために使用します。

インストール後、これらのソフトで問題なく再生が行えるようになるまでには少し面倒な手順を踏まなくてはいけませんので、ここで解説したいと思います。

1.それぞれのソフトをダウンロードし、インストールする

・WinDVD 6 Platinum(有料)
Webからダウンロード購入することができます。パッケージ版よりやや安く、すぐ手に入り、簡単操作でマニュアルも必要ない部類のソフトですので、ダウンロード購入がお勧めです。

WinDVD 6 PlatinumVector購入ページ

・ffdshow(フリー)
ffdshowは、最新版を使うと後で紹介する映像拡大のフィルタの動作が非常に重く、高性能なパソコンを使っても実用に耐えないので、旧バージョン(具体的には2002-12-11、2003-01-03)を使用します。ちなみに私は2003-01-03を使いました。

ffdshow ダウンロードページ

参考)ffdshowはそれ単体で実行できるアプリケーションのようなものではなく、他のアプリから利用可能なフィルタのセットに過ぎません。インストール後スタートメニューにそれらしい実行ファイルが登録されていないからといって不安にならなくても大丈夫です(^^;

・Zoom Player Professional(有料)

Zoom Playerは有料のシェアウェアですが、試用は無料でできます。まずはダウンロードして試用し、うまくffdshow等と組み合わせた再生ができてから送金しても良いでしょう。

Zoom Player Professionalダウンロードページ

ページの下のほうにダウンロードページへのリンクがあります。Zoom Player Professionalの中から適当なダウンロード先に飛び、そこから入手します。Local(Installer)が即座にダウンロードでき、お勧めです。

ちなみにフリー版のZoom Playerでは、DVD再生機能が無いため今回の目的のために利用することはできません。

2.各ソフトウェアの設定を行う

・WinDVD

デフォルトのままでちゃんと再生できると思いますので、特に難しい設定の必要はありません。音声のデジタルアウトを行う場合(例えばサウンドカードからAVアンプに接続する場合)は、設定メニュー、オーディオで出力信号としてデジタルアウトを選択します。

・ffdshow

スタートメニューのffdshowからConfigurationを起動します。これがffdshowの設定画面になります。

左のリストボックスの一番上のCodecsをクリックし、Codecsページを表示します。画面右のチェックボックスで、Raw videoをチェックします。これは、WinDVDのレンダラの出力である映像データをffdshowが受け取るために必要です。

左のリストボックスで、Resize & aspectを選択します。元のDVDの画像サイズは720×480ですが、ここからの設定はこれをより大きい解像度に引き伸ばし、その画像にシャープネス(絵をくっきりさせる画像エフェクト)をかけ、実際のDVD画像よりも高い解像感を得ようとするためのものです。

まずは元のDVDの画像を拡大します。拡大を有効にするには、画面右のResizeをチェックし、その下のSpecify sizeのNew sizeに拡大後のサイズを入力します。1440×1440(横2倍、縦3倍)が良いとされていますが、私の環境ではCPUパワーが追いつかなかったため、1440×960(縦横2倍)としました。実際の画面解像度(1280×720、1024×768など)に合わせてもよいでしょう。

さらに縦横の比率がおかしくなるのを防ぐために、その下のAspect ratioでNo aspect ratio correctionを選択します。

次に、Resizeのアルゴリズムとシャープネスの設定を行います。左のリストボックスで、Resize & aspectのすぐ下のSettingをクリックします。画面右のResize settings、MethodでLanczosを選択します。続いてすぐ下のLuma sharpenとChroma sharpenを設定します。通常それぞれ1.0程度で、分かりやすい効果を得るには1.5程度まで上げてもいいかもしれません。

設定が終わったらOKを押してウインドウを閉じるか、適用ボタンを押します。

・Zoom Player

まずはキーボードのF10を押してプレイヤーをDVDモードに切り替えます(再度F10を押すとメディアモード(普通のmpegファイル等の再生用)になります)。この切り替えは右クリックメニューからも行うことができます。

右クリックメニューもしくはCtrl+Oを押してオプションダイアログを表示します。ここで、DVDデコーダにWinDVDを指定したり、使用するフィルタとしてffdshowを指定するなどします。

最初に表示されるオプション画面(Basic Mode)では細かい設定は行えないため、ダイアログ左下のAdvanced Modeボタンを押して細かい設定ができるAdvanced Modeに切り替えます。

ダイアログがAdvanced Optionsに切り替わったら、DVD関連の設定を行うため左のリストからDVDを選択します。

画面右DVD Setupタブ、Select DVD Playbak Methodグループで、Customized(Recommended)ボタンを押します。

Video Decoder、Audio DecoderにIntervideo WinDVDが表示されていると思いますので、それぞれクリックして選択します。Audio Rendererではオーディオ出力先のデバイスを選択します。Additional Filtersでは、Addボタンを押してリストからFFDShow Video Processorを選択します。この状態で右下のSupport Toolsグループで、Register Selected Filtersボタンを押します。OKを押してしばらく待つと登録が完了しますので、ダイアログを閉じます。

3.再生する

以上で設定は完了です。Zoom Playerの再生ボタンや画面をクリックすることでffdshowを使った再生ができるはずなのですが、うまくいったでしょうか…?色々と弄りまわした後になってこれを書いていますので、もし何か設定に抜けがあったら申し訳ないです…。


トラブル対策

以下、私が遭遇したトラブル?対策です。

・ffdshowがちゃんと動作しているのかどうかわからない

ffdshowのConfiguration、左のリストで、OSD(オンスクリーンディスプレイ?)にチェックを入れ、適用ボタンを押します。さらに設定を適用するために、Zoom Playerで一度完全に再生を停止して、白画面にZoom Player Professionalと書かれた画面まで戻ってから、再度画面をクリックするなどしてDVDを再生します(これをやらないと設定変更が反映されません)。画面左上に小さい緑色の文字でCurrent frame、CPU loadなどが表示されていれば、ffdshowが動作していることになります。文字サイズ等はOSDの設定画面で変更できます。

・5.1chのアナログアウトができない

ステレオで再生する人、デジタルアウトする人には関係ないのですが、WinDVDで5.1ch、アナログアウトでの再生ができていても、Zoom Playerに持ってくると2ch再生になってしまうという現象に遭遇しました。

これは、DVD再生中にffdshowの右クリックメニューからFilter Propertiesを選択し、オーディオデコーダの設定で5.1ch出力を選択しなおすことで、正しく5.1ch出力できます。ただ、その都度設定しなければならず、面倒です。


ただインストールして再生するだけだというのに随分長くなってしまいました…。時間が無限にあった学生の頃ならともかく、日々忙しくしている今となってはそう気軽にできる作業ではないかもしれません。。

次回は実際の画質などについて書きたいと思います。


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